架空プロレス団体DESTINY

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タツ・マモルのプロレスコラム 第4回 DESTINY王者の変遷

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DESTINYの誇る最高王座である、DESTINY王座。DESTINY王座を持つ者こそ、団体の主役であり、メインイベントを飾る。このベルトを巡って強者どもが日夜、抗争を繰り広げているのだ。

f:id:defensedragoncreation:20230414044531j:image団体の至宝-DESTINY王座ベルト-

歴代王者

初代 ハーキュリーズ

第2代 シャックス

第3代 ハーキュリーズ

第4代 "アルファ・メイル"・ジョニー

第5代 ファルコン

第6代 シャックス

王者たちの変遷

現在の最多戴冠記録はハーキュリーズとシャックスが共に並び2回。最多防衛記録はV10を成し遂げたハーキュリーズ

当初、団体には王座は創設されていなかった。黎明期は今のような路線ではなく、フリーの大物の参戦が目玉の規模の小さい団体にすぎなかった。それから、団体の方向性が決まったことにより、DESTINY王座が創設された。王者はトーナメントによって決められ、ハーキュリーズがトーナメントを制覇し、初代王者としてその名を刻む。周知の事実であるか、ハーキュリーズはかつての団体の主役であり、顔であった。つまり、DESTINY王座はハーキュリーズのために用意されたものであると言える。

団体の黎明期やDESTINY王座が創設された背景については以前、こちらに詳しく書いた。

初代王者ハーキュリーズはV10の怒涛の防衛ロードを歩みながら、団体を代表する善と悪の軍団抗争(正義軍vsデビルズ・ゲートとの抗争)を繰り広げる。その最中、抗争相手=デビルズ・ゲート、リーダーのシャックスに王座を奪取された。トップヒールのシャックスがハーキュリーズから王座を引っ剥がすという衝撃は凄まじく、会場は割れんばかりのブーイングに包まれた。当時のハーキュリーズ・ファンにとっては悪夢のような出来事だったのだ。

すぐさま、ハーキュリーズはリターンマッチを行い、シャックスを下した。シャックス政権は悪夢の如く、三日天下に終わったのだ。ファンたちは溜飲を下げた。シャックス政権は単調な勧善懲悪のストーリーのワンクッションにすぎなかったのだ。

しかし、ここからはそうはいかなかった。

ハーキュリーズ、2度目の政権はV10の記録を更新することなく、やや短命に終わった。6人参加のエリミネーション・マッチでフリーの大物選手"アルファ・メイル"・ジョニーにあっさり王座を明け渡した。

ジョニー政権について唐突間は否めないが、これには裏の事情がある。

この頃にハーキュリーズの素行問題が浮き彫りとなり、懲罰として王座戦線から外されたのだ。

そうは言っても、団体はこれまで築いてきたハーキュリーズのブランドを暴落させるわけにいかない。

つまり、シングルマッチではなく、ジョニーが飛び入り参加でも"あまり不自然ではない"、6人参加のエリミネーションという、特別にあつらえた舞台で王座を落とすことで、"ひとまず"ハーキュリーズの面目を保ったのである。ジョニーはそのための暫定王者にすぎなかった。

懲罰をしつつも、ハーキュリーズへの"プロテクト"がなされた上での王座交代劇。もちろん、ハーキュリーズは懲罰後に王座奪還するプランも用意されていた。

"暫定王者"ジョニーはその後、"2番手のトップベビー"であるファルコンに敗れて王座陥落し、役目を終えて団体からフェードアウト。ファルコンは王座を初戴冠ものの、この時点では短命政権で終わる予定だった。

しかし、ここでプランを破棄しなければならない事態に見舞われる。

ハーキュリーズが懲罰期間の抗争相手、ザ・フィニッシャーにシュートを仕掛け、団体を去ってしまったのだ(ハーキュリーズ・シュート事件)。

団体にとってこれ以上にない痛手だった。それに伴い、ファルコンは本来の予定よりも長く王座を保持することになる。

その後、シャックスが「ドリーム・ロード・トーナメント」で優勝し、「インフェニティ・ポッシブル」にて王者ファルコンに挑戦。一進一退の攻防の末、シャックスはファルコンを破り、王者となった。

シャックス、2度目の戴冠はハーキュリーズと並ぶ記録で、フィニッシャー(乱入により無効試合)、ファルコン、シャドー・イーグルの挑戦を退け、現在も王者に君臨している。

強者どもが渇望する栄光、DESTINY王座。これから、どの主の腰に巻かれ、スターにしていくのだろうか?

最後に、前王者ファルコンがDESTINY王座について語ったインタビューを引用したい。

「王座に刻まれている、その名は勝者の名前だけだ。しかし、それと同時にその名が刻まれることのない、敗北者たちの戦いが積み重なっている。分かるか?王者というものは感傷でなれるものではない。執念や非情さなどを兼ね備えた上で、やっとなれるものだ。それが王者の重みだ。」